← 後編 第13章 · 移行・リリース・運用
LESSON p13-01 / 約15分

データ移行とリリースを検証する

このレッスンの到達目標

成功だけでなく、中断と戻し方を確かめる。

音声とインタラクティブ図解で学ぶ音声を再生すると、下のインタラクティブ図解と本文の段落ハイライトが連動して動きます。
TRANSACTION & IDEMPOTENCY LAB · AUDIO & INTERACTIVE

DBトランザクション境界・外部連携タイムアウト・冪等再送ラボ

明細更新途中のエラーや、会計連携APIの応答消失時に「データ不整合」や「二重計上」がなぜ起きるのか、パケットアニメーションで検証します。

⚠️ トランザクション未保護(途中失敗)受注明細テーブル2,703円(値引き後)STEP 1: 更新成功受注ヘッダー合計3,003円(旧金額)STEP 2: エラーで未更新会計連携 API 送信DB失敗で送信中止通信境界の非同期課題外部システム(会計仕訳連携)仕訳計上ステータス未送信DB内部で明細と合計が300円不一致
データ更新と外部境界の挙動1. トランザクションなし(部分失敗)

受注明細を更新した直後にエラーが発生し、受注ヘッダー合計が旧金額のまま残った状態です。

設計・移行・運用の要点DB内部で明細と合計が300円不一致

DBのロールバックだけでは外部送信は取り消せません。連携IDによる冪等性、処理済み照会、照合(件数・金額)をセットで設計します。

進め方と判断の根拠

移行では旧データと新データの項目対応、変換ルール、対象期間、除外条件を決めます。件数、金額、状態などの照合基準を業務担当と合意します。件数が一致しても内容が違う場合があるため、重要項目の整合を確認します。

実行手順、所要時間、バックアップ、権限、停止時間、再実行の扱いを定めます。移行途中で失敗した場合に残るデータと、再開・やり直しの方法を検証します。本番相当で確認していない条件は残るリスクとして示します。

実務への適用と確認

リリース判断には機能・非機能の結果、既知の不具合、未検証事項、運用準備、顧客合意を提示します。AIがチェックリストを作っても、実施した証跡を人が照合します。承認者と中止の判断条件を定めてください。

切り戻しはコードだけでなく、スキーマ、データ、外部送信、利用者の新規操作を含めます。戻せない操作がある場合は、追加訂正などの代替回復策を確認します。時点ごとの判断期限と責任者を手順に残します。

押さえておきたいこと

  • 項目・件数・金額を照合する
  • 中断と再実行を試す
  • 切り戻しの互換性と副作用を確認する
読了記録と習熟度の確認は別です。