← 第11章 · レビューと、チームの判断
LESSON 11-01 / 約12分

根拠を確かめ、適用方法を選ぶ

このレッスンの到達目標

AIの提案をレビューし、AIを使わない選択肢とも比較する。

音声とインタラクティブ図解で学ぶ音声を再生すると、下のインタラクティブ図解と本文の段落ハイライトが連動して動きます。
TEAM LEAD-TIME & WORKFLOW LAB · AUDIO & INTERACTIVE

AI導入による工程別リードタイム変化とレビュー滞留の改善シミュレーター

個人の実装時間だけが減ってもレビューと手戻りで全体工数(14h→16h)が増える現象を可視化し、タスク分割と参照整備の効果を試算します。

調査・指示実装・生成レビュー・待ちテスト・手戻り1. 従来開発計 14h(実装 6h / レビュー+手戻り 6h)2. 無計画な一括AI生成計 16h(実装 2h / レビュー+手戻り 11h)3. タスク分割+参照整備計 10.5h(実装 2h / レビュー+手戻り 6h)
工程別の時間配分とボトルネック合計 14時間(調査 2h + 実装 6h + レビュー 2h + 検証・手戻り 4h)

実装に6時間かかりますが、変更範囲が把握されているためレビュー2時間・テスト4時間で完了していた基準状態です。

担当者交代・引き継ぎ可能性:○ 設計書・手順あり個人の生成速度ではなく、チーム全体の完了時間と品質で評価する

熟練者にレビュー負担が集中しないよう、参照資料・受入条件・小単位のタスク分割をセットで整えます。

もっともらしさと、根拠を区別する

設計書や選定表の文章が整っていても、出典や前提が違えば採用できません。主張、根拠、対象範囲、未確認事項を確認し、業務担当と技術担当がそれぞれの観点でレビューします。

権限チェックの削除、SQLの条件漏れ、例外の無視、未確認事項の断定などを探します。レビューで見つかった判断は、コードだけでなく要件・設計・テストにも反映します。

AIの利用自体を目的にしない

定型計算には通常のプログラム、既存の確立した処理には既存ツール、合意が必要な業務判断には担当者との確認など、目的に合う方法を選びます。AIへの説明とレビューの負担も比較します。

AIの適用範囲は、判断に必要な知識、検証のしやすさ、誤りの影響から決めます。利用しない理由も記録し、条件が変われば見直します。

判断の練習

提案をレビューするときは、「結論」「根拠」「成立する条件」「不確実な点」に分けます。根拠がない部分は追加調査へ戻し、文章を整えるだけで採用しないようにしてください。

AI以外の方法を選ぶ場合も、目的と比較結果を残します。単純な自動処理にすることで、毎回の出力確認や運用負担を減らせないか考えます。

押さえておきたいこと

  • 主張と根拠を対応させる
  • 専門領域ごとに確認する
  • AI以外の方法も比較する
読了記録と習熟度の確認は別です。