← 第2章 · 開発全体と、成果物のつながり
LESSON 02-02 / 約12分

進め方・レビュー・変更管理

このレッスンの到達目標

開発手法が違っても必要な確認と合意を設計する。

音声とインタラクティブ図解で学ぶ音声を再生すると、下のインタラクティブ図解と本文の段落ハイライトが連動して動きます。
TRACEABILITY & IMPACT MAP · AUDIO & INTERACTIVE

要件変更の波及ルートとトレーサビリティ検証シミュレーター

「画面だけ直して夜間バッチや請求帳票が旧計算のまま」になる事故を防ぐため、変更シナリオごとの影響範囲と回帰テスト対象を可視化します。

R01 · 要件取引先別10%値引き適用日・端数条件整合 (2,703円)D01 · 設計共通値引き計算仕様受注・請求の状態境界整合 (2,703円)C01 · 画面/API受注入力・明細計算リアルタイム表示旧計算(3,003円)B01 · バッチ/帳票夜間請求締め・帳票一括集計・会計連携旧計算(3,003円)T01 · テスト独立期待値の検証正常・境界・回帰旧計算(3,003円)
変更内容と成果物の追跡⚠️ 画面だけ変更(不整合)

受注画面の値引き率だけを変更し、夜間バッチ・請求帳票・期待値テストの更新を忘れた状態です。

検証結果・影響診断画面表示は2,703円ですが、夜間バッチ再計算で3,003円に戻り、請求書と食い違います。

要件IDと設計・画面・バッチ・テストを対応づけることで、仕様変更時にどこまで再確認すべきかを漏れなく特定できます。

まとめて決めるか、小さく確かめるか

ウォーターフォールでは工程の区切りと承認を重視し、アジャイルでは短い反復で価値と実装を確かめます。実際の案件では契約、顧客の確認方法、リリース制約に応じて進め方を組み合わせます。

どちらでも、業務ルールや受入条件を曖昧にしたままにしないこと、変更を関係者と共有すること、結果を検証することが必要です。AIで実装が速くなっても、合意が自動で成立するわけではありません。

変更を受けたら、影響と判断を記録する

要求を追加されたら、内容、理由、影響、費用・期限、承認者を整理します。小さな修正でも影響が大きい場合があります。「すぐできそう」だけで受けず、適切な単位で判断します。

レビューは誤りや不足を見つける活動、承認は責任と権限に基づいて進行を認める判断です。担当者、確認項目、残った課題を記録して引き継ぎます。

判断の練習

変更依頼の記録には、依頼者、目的、影響する業務・機能、判断期限を含めます。承認前に着手できる調査と、承認が必要な実装・本番反映を分けて計画してください。

レビューで未解決の指摘が残った場合は、対応期限と責任者を決めます。指摘件数がゼロという結果だけで、確認範囲が十分だったとは判断しません。

押さえておきたいこと

  • 手法より確認の目的を押さえる
  • レビューと承認を区別する
  • 変更は影響と合意を残す
読了記録と習熟度の確認は別です。