← 後編 第10章 · テスト不足の既存システムを改修する
LESSON p10-02 / 約15分

小さく変更し、回帰範囲を決める

このレッスンの到達目標

影響を追いながら、安全に改修を積み上げる。

音声とインタラクティブ図解で学ぶ音声を再生すると、下のインタラクティブ図解と本文の段落ハイライトが連動して動きます。
HYPOTHESIS & ROLLBACK MONITOR · AUDIO & INTERACTIVE

AI修正スパイラル検知・最小再現切り分け・ロールバック検証器

「直すたびに認証など無関係なファイルまで壊れる」状況を再現し、闇雲な再指示と、確認済みベースラインからの仮説検証を比較します。

試行11ファイル変更認証・他機能:正常結果:端数バグ残存変更汚染・副作用リスク (30%)試行24ファイル変更認証・他機能:⚠️ 認証設定変更結果:別画面でエラー変更汚染・副作用リスク (68%)試行39ファイル変更認証・他機能:🚨 権限チェック削除結果:原因追跡不能変更汚染・副作用リスク (96%)
観測事実と停止判断⚠️ 闇雲な連続修正(破綻スパイラル)

「直して」と繰り返すうちに無関係な認証ファイルまで書き換わり、最後に動いていた状態へ戻せなくなります。

専門家へ引き継ぐ相談材料危険信号:無関係なファイル変更・テスト削除・説明と差分の不一致

DB更新や外部送信が伴う場合は、Gitでコードを戻すだけでなくデータと副作用の復旧手順も合わせて確認します。

進め方と判断の根拠

いきなり構造全体を書き換えず、変更の目的を絞ります。必要な調査と確認を整え、計算の共通化、呼び出し先の変更、データ項目追加などを確認できる単位に分けます。各段階で基準の結果と比較します。

同じ部品を使う処理、同じデータを読む画面・バッチ・帳票・連携から回帰範囲を決めます。コード検索に加え、ジョブ設定や運用手順も確認します。全件を確認できない場合は、選定理由と未確認のリスクを明示します。

実務への適用と確認

変更の取り消し方は、コード、DB構造、データ、外部連携で分けます。前のコードが新しいデータを読めるかなど、戻す途中の互換性も検討します。可能な方法を検証し、手順と実行権限を残してください。

AIの大規模な整理提案は、今回の目的、効果、確認可能性から採否を判断します。後回しにする課題は技術的負債として理由と対応方針を記録します。見栄えのよい構造変更だけで改修成功とは判断しません。

押さえておきたいこと

  • 確認可能な単位で変える
  • 業務とデータから回帰範囲を選ぶ
  • 互換性と取り消し方を確認する
読了記録と習熟度の確認は別です。