← 後編 第4章 · 要件と受入条件の確定
LESSON p04-01 / 約15分

業務ルールを、例外まで定める

このレッスンの到達目標

金額・日付・状態の条件を具体例で合意する。

音声とインタラクティブ図解で学ぶ音声を再生すると、下のインタラクティブ図解と本文の段落ハイライトが連動して動きます。
BUSINESS STATE MACHINE · AUDIO & INTERACTIVE

販売管理の取引状態マシンと「締め後・例外」の境界シミュレーター

受注→出荷→売上→請求締め→入金の流れで、いつ・どのデータ(受注日/計上日/締め日)が確定し、どこから直接変更が禁止されるかを動かして確かめます。

🔒 月末締め境界(直接上書き禁止・訂正伝票領域)STATE 01受注確定受注日 10/12受注額 2,703円STATE 02出荷・部分出荷出荷日 10/15出荷分 1,802円STATE 03売上計上売上計上日 10/16売上額 2,703円STATE 04月末請求締め締め日 10/31請求額 2,703円STATE 05締め後訂正(赤黒/差額)訂正計上日 11/05訂正差額 −300円
状態・日付・数量の変化受注確定(受注日 10/12 / 受注 3個)

取引先の優良区分は受注時点のマスターを採用するか、請求時に再評価するかを合意して保持します。

直接変更の可否と監査履歴元伝票の直接変更:条件付き可(出荷前)

試作画面で金額を書き換えられても、業務システムでは「受注日・売上計上日・締め日」と「変更履歴・承認権限」を分けて設計します。

進め方と判断の根拠

値引きでは対象取引先、適用日、計算単位、端数、税との順序を確認します。受注時と請求時のどちらのマスターを使うか、マスター変更後に既存取引が変わるかも要件です。一般的な慣習を顧客のルールとして採用しません。

取消、返品、部分出荷、締め後訂正の例を使い、どの状態で何を変更できるかを合意します。過去の伝票を直接変えるか、訂正記録を作るかで、請求・会計・監査への影響が違います。業務責任者の判断を記録します。

実務への適用と確認

権限では実行できる人と承認する人を分け、誰がいつ何を変更したかの履歴も定めます。画面からだけでなくAPIやバッチ経由でも必要な制約が守られるかを、後の設計・テストへつなぎます。

未確定の条件は対象外か保留かを明示し、決定者と期限を設定します。限定した条件で先行する場合は、後から変わる可能性と影響を共有します。推測による実装を、合意済み仕様として説明しないでください。

押さえておきたいこと

  • 計算と適用時点を決める
  • 例外と訂正を合意する
  • 権限と履歴を含める
読了記録と習熟度の確認は別です。